「年金生活でも住宅ローンって借りられるの?」
「定年後でもマイホームは買えるの?」
少子高齢化が進むなか、60代・70代で住宅を購入したいというニーズが増えています。
結論から言うと——
■ 年金収入でも住宅ローンは組めます
ただし、一般の住宅ローンより審査は厳しくなるのが実情です。
金融機関は通常、
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安定した収入
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完済時年齢
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健康状態
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返済計画
を総合的に判断します。
そのため、年金収入のみでも審査に通るケースはあります。
■ シニア向け住宅ローンの審査ポイント
① 公的年金は「安定収入」とみなされる
年金は毎月決まって支給されるため、
安定性の高い収入として評価されます。
特に以下は有利です:
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公的年金(老齢基礎年金・厚生年金)
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共済年金
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企業年金
② 完済時年齢が重要
多くの金融機関では
完済時年齢80歳〜85歳まで と設定されています。
たとえば
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70歳で申し込む → 最長10〜15年
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65歳で申し込む → 最長15〜20年
若い世代より返済期間が短くなるため、毎月の返済額はやや高くなりやすいです。
③ 健康状態の確認(団信の加入)
団体信用生命保険(団信)に加入できるかが重要。
高齢になると加入ハードルが上がりますが、
近年は ワイド団信・持病対応団信 など選択肢が増えています。
④ 頭金が多いと有利
シニア層は貯蓄が多い傾向のため、
頭金を多めに入れられると審査が通りやすくなります。
■ 年金で住宅ローンを組むメリット
① 賃貸よりトータルコストが下がる場合も
高齢になると、
・家賃が上がる
・保証人が必要
・入居審査が通りづらい
など賃貸のハードルが上がることも。
老後に「住まいの安定」を得られるのは大きなメリットです。
② 設備の整った住まいで安全に暮らせる
シニア世代の住宅購入では
手すり・段差のない設計・断熱の良い家 など、
安心して暮らせる住宅に住み替えたい方が増えています。
■ 年金で住宅ローンを組むデメリット・注意点
① 返済期間が短く、月々の支払いが重くなる
返済期間が短くなる分、毎月の負担が大きくなりがち。
無理のない返済計画が必須です。
② 団信の加入が難しい場合がある
健康面の理由で団信に入れないケースもあります。
団信不要の住宅ローンを扱う銀行もありますが、保障面は弱くなります。
③ 老後資金のバランスを崩さないよう注意
貯金を頭金に入れすぎてしまうと、
医療費や生活費が不安になるケースも。
老後資金を残しつつ住宅購入を考えることが大切です。
■ シニア世代におすすめの住宅ローン商品
① リバースモーゲージ
自宅を担保にし、
自分が亡くなった後に売却して返済する 仕組み。
月々の返済が少ないのが特徴。
② リフォームローン(担保型)
シニア向けリフォームに活用できる。
住宅ローンより審査が柔らかい場合あり。
③ 団信不要の住宅ローン
団信加入が難しい方でも利用しやすい。
■ 年金で住宅ローンを組むのに向いている人
✔ 安定した公的年金を受給している
✔ 頭金をしっかり入れられる
✔ 完済時年齢に余裕がある
✔ 無理のない返済計画が立てられる
✔ 老後の住まいを確保したい
特に 持ち家に住み替えたい・安心できる家に移りたい シニア層に向いています。
■ まとめ:年金でも住宅ローンは組めるが「計画」が重要
✔ 年金収入でも住宅ローンは組める
✔ 完済時年齢・健康状態・頭金がポイント
✔ 老後資金を崩しすぎないことが大切
✔ リバースモーゲージなど選択肢は増えている
シニア世代の住宅購入は、「無理のない返済計画」が最も重要です。
気になる物件がある方は、まず住宅ローン相談から始めると安心です。