はじめに
共働き夫婦でマイホームを購入するとき、
「ペアローン」と「連帯債務」という2つのローンの仕組みを耳にしたことがある方も多いでしょう。
どちらも「夫婦で収入を合わせて住宅ローンを組む方法」ですが、
仕組みやメリット・デメリットが異なるため、正しく理解することが大切です。
この記事では、不動産の専門家が「ペアローン」と「連帯債務者」の違いをわかりやすく解説します。
1. ペアローンとは?
ペアローンとは、夫婦それぞれが別々に住宅ローンを組む仕組みです。
1つの物件に対して、2人がそれぞれ契約者となり、
ローン契約・返済義務を個別に負います。
🔹 ペアローンの特徴
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夫・妻それぞれが別々のローン契約を結ぶ
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2本のローンを合わせて住宅を購入する
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それぞれが住宅ローン控除を受けられる
💡 例
4,000万円の住宅を購入する場合
→ 夫が2,000万円、妻が2,000万円をそれぞれ借入する
✅ メリット
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夫婦の合算年収で借入額を増やせる
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住宅ローン控除を2人分受けられる
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所有権を共有にできる
⚠️ デメリット
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契約や諸費用が2倍になる(印紙税・登記費用など)
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どちらかが退職・病気などで返済が難しくなるとリスクが大きい
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離婚や相続時に処理が複雑
2. 連帯債務とは?
連帯債務とは、1つの住宅ローンに対して、
**主たる債務者(主契約者)と連帯債務者(配偶者など)**が
共に返済義務を負う仕組みです。
つまり、「2人で1本のローン」を組む形です。
🔹 連帯債務の特徴
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ローン契約は1本だけ
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主契約者・連帯債務者が同等の返済義務を持つ
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所有権も共有にできる
💡 例
4,000万円の住宅ローンを夫が主契約者、妻が連帯債務者として借入。
返済は夫婦の収入を合わせて行う。
✅ メリット
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契約・諸費用が1本分で済む
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夫婦で返済責任を明確に分担できる
⚠️ デメリット
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通常は住宅ローン控除が主契約者のみ(ただし例外あり)
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どちらかが返済不能になると、もう一方が全額返済義務を負う
3. ペアローンと連帯債務の違いを比較
| 項目 | ペアローン | 連帯債務 |
|---|---|---|
| ローンの本数 | 2本(夫婦別々) | 1本(共同契約) |
| 返済義務 | それぞれ独立 | 両者に全額返済義務 |
| 住宅ローン控除 | 2人とも適用可能 | 原則1人(※一部例外あり) |
| 契約費用 | 2倍かかる | 1本分 |
| 所有権 | 共有が基本 | 共有が基本 |
| 離婚時の対応 | 複雑になりやすい | 比較的整理しやすい |
4. 「連帯保証人」とは違うの?
混同しやすいのが「連帯保証人」です。
連帯債務者と似ていますが、返済義務の持ち方が異なります。
| 区分 | 返済義務 | ローン契約者 |
|---|---|---|
| 連帯債務者 | 主契約者と同等に返済義務あり | あり |
| 連帯保証人 | 主契約者が返済できない場合に代わりに返済 | なし |
つまり、連帯債務者は「共同で借りる人」、
連帯保証人は「保証するだけの人」です。
5. どちらを選ぶべき?
▶️ ペアローンが向いている人
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夫婦の収入を最大限に活かしたい
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住宅ローン控除を2人分受けたい
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双方が安定した収入を持っている
▶️ 連帯債務が向いている人
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フラット35を利用したい
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契約や手続きを簡略化したい
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片方の収入を補助的に使いたい
💬 一般的に、共働きで共に返済していく夫婦にはペアローン、
メイン収入が片方に集中している場合は連帯債務が選ばれる傾向です。
6. 秋田で夫婦ローンを組むときの注意点
秋田の金融機関では、地方銀行やJAバンクなどでも
ペアローン・連帯債務の両方に対応しています。
ただし、銀行によって
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住宅ローン控除の取り扱い
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団体信用生命保険(団信)の条件
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金利優遇の可否
が異なるため、事前に複数行を比較することが重要です。
わたしのマイホーム相談窓口(秋田)では、
ご夫婦の収入バランスや今後のライフプランに合わせて、
最適な住宅ローンの組み方を中立な立場でご提案しています。
まとめ|ペアローンと連帯債務、それぞれの特徴を理解しよう
| ポイント | ペアローン | 連帯債務 |
|---|---|---|
| ローン本数 | 2本 | 1本 |
| 控除 | 夫婦両方OK | 原則1人 |
| 手数料 | 2倍 | 1本分 |
| リスク | 返済負担が独立 | どちらかが全責任 |
| おすすめ | 共働きで同等収入 | 片方が主な収入源 |
🏡 **わたしのマイホーム相談窓口(秋田)**では、
住宅ローンの仕組みやペアローン・連帯債務の選び方を、
無料で個別相談できます。
「どちらを選べば家計に合うのか知りたい」
「ペアローンの審査や諸費用を比較したい」
という方は、ぜひお気軽にご相談ください。